タイ料理屋で流れるBGMが気になったからまとめてみた【ピン・プラユックの世界】

雑記
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お腹を痛めてまで食べたくなる料理。
それは激辛タイ料理です。

タイ屋台料理の有名店「モンティ(Montee)」は東京浅草の銀座線直結浅草地下街で営業していましたが、2018年3月に隅田川を渡った側の本所吾妻橋に移転
ちょうどアサヒビールのう〇こビルがある通り沿いです。

移転と共に「モンティ13(Montee13)」と改名。
ずっと気にはなっていましたが、ようやく足を運ぶことができました。

その時の様子を動画にまとめています。

BGMが変わってない!!

一番うれしかったのはここです(笑)
モンティに来ると必ず流れているこのクセの強いBGM
店を訪れるとその後1週間は頭から離れないインストゥルメンタル・タイ・ミュージックです。

もう何回もモンティに行ってますが、以前から気になっていました。
なんていうジャンルの音楽で、なんていうアーティストの演奏なのか。
CDが欲しい!ヘッドフォンで爆音で聴きたい!

ついに重い腰を上げ、調べてみることにしました。



ピン・プラユックの世界

いきなり答え出しちゃってますが、モンティで流れているBGMはピン・プラユックというジャンルの音楽だそうです。
上の埋め込みツイートで音が聴けなかった方、雑音が多く聴く気にならなかったという方のために、まずはこんな感じの音楽だということをこのYouTube動画でご確認いただければと思います。

モンティに行ったことがある方は「あー、そうそう、これこれ」となっていると思います(笑)

タイを感じさせる独特のメロディ
そして何よりも耳に残るのが一定のリズムで刻まれるカウベルのコンコン音
まるで木魚を叩くかのようなテンポで、軽くトランスしてしまいます。

この方が使用している楽器はタイのイサーン地方(タイ東北部)伝統の弦楽器であるピン(พิณ)にピックアップを乗せたピン・プラユック(พิณประยุกต์)といいます。

このピン・プラユックという楽器を中心にした音楽スタイルのことをそのままピン・プラユックと呼ぶそうです。

ピンという楽器

出典:lnwshop

盾やしずく型ボディーに彫刻が施された攻撃的なヘッドが特徴。
アコースティックとエレクトリックがあり、上の写真はすべてエレクトリックなピン・プラユックです。

ピックアップはギター用のものを流用しているのでマグネットは6つついていますが、弦は3本です。
ちなみに伝統的なピンは2弦だそう。

2弦と言えば、昔D-A-Dというバンドのベーシストが2弦ベース使っていましたね。
今、どうしてるんだろう…

Stigge’s new iPhone.

D-A-Dさんの投稿 2018年8月8日水曜日

ものすごい方向へと進化を遂げていました!
すげーな!ビデオ撮影動いてるし(笑)

話がかなりそれましたが、ピンの特徴として、もうひとつはフレットの打ち方
ギターは1オクターブを12分割した12平均律に基づきフレットが打ってありますが、ピンはタイの独特なスケールに合わせて1オクターブ7フレットで刻まれています。
このスケールがあのクセの強い旋律を生み出しているんですね。



アーティスト

ピンは前述の通り伝統楽器であり、冠婚葬祭伝統行事などで演奏されることが多いそうです。
そのお祭りの模様がこちら。

ナイスパフォーマンス!
こんなお祭りしてたらビールが何本あっても足りません(笑)

ピンを弾いてるお嬢さんの隣にある屋台型のサウンドシステムを引きながらパレードします。
動画後半に出てきますが、前方にはリズム隊の方々が大勢。
フラメンコのパレードに近いものがありますかね。
踊っている方もいますし…
でも、こちらはかなりグルーヴィィーです!

ピンはこんな感じでタイの県民の方々に溶け込んだ地域密着な楽器
なので、グローバルで活躍しているアーティストは多くないようです。
数少ない日本で聴けるピン・プラユックバンド3組を紹介していきます。

KHUN NARIN’S ELECTRIC PHIN BAND

YouTubeに投稿したピン・プラユック動画がL.A.の有名プロデューサーの目に止まりメジャーデビューを果たしたKHUN NARIN’S ELECTRIC PHIN BAND(クン・ナリンズ・エレクトリック・ピン・バンド)は映画「バンコクナイツ」のワンシーンに出演するなど世界で活躍しているピン・プラユックバンドのひとつです。

そのYouTubeの動画で使用していた「複数の拡声器を備え付けた巨大なサウンドシステム」がかなりのインパクトで、CDのジャケットにも取り入れられています。

YouTube:Khun Narin – Show Wong Khun Narin #3

The Paradise Bangkok Molam International Band

タイの伝統的な旋律を現代風にアレンジした楽曲が人気のThe Paradise Bangkok Molam International Band(パラダイス・バンコク・モーラム・インターナショナル・バンド)はピン・プラユックというジャンルを世界に知らしめた先駆者的な存在です。

ケーン(Khaen)という竹笛の一種もタイの伝統的な楽器。
このケーンが曲に深みを与えています。
なんともいえない音の揺れが癖になります。

リズム隊も圧巻の迫力で、爆音で聴いてほしいトランシーな曲が多めです。

YouTube:The Paradise Bangkok Molam International Band at Glastonbury 2016

Monaural Mini Plug

3組目はなんとMonaural Mini Plug(モノラル・ミニ・プラグ)という日本のピン・プラユックバンド
ピンの素朴で直線的なサウンドと見た目のインパクトは日本のバンドマンにも需要があると思うのですが、ほとんど使われていないのが現状(後述します)。
そういう意味ではMonaural Mini Plugは貴重な存在であり、日本においてこのジャンルを盛り立ててくれることを期待してしまいます。

このバンドもケーンが入ります。
ケーンでシンセっぽさを表現し、テクノポップ調な曲に仕上げるなど、センスの良さを感じます。

YouTube:Monaural mini plug – Samurai Mekong Activity(Official Teaser)

ピンを購入したい

わたしはギターとウクレレを弾きます。
同じ弦楽器でもここまで違うかと思うほど、この2つは似て非なるものでした。
ピンもきっとそうだと思います。
あの独特なスケール、是非体感してみたいものです。

タイの伝統楽器ということで、ワールドワイドなAmazonあたりで購入できるのかと思い検索してみましたが見当たらず。
楽天にもなし。wowmaにもなし。メルカリにもなし。
石橋楽器や島村楽器にもなし。

どこにもなし!!

これが日本にピン・プラユックバンドがいない理由です。
だって買えないんですから弾けません(汗)

と思ったら、Yahoo!ショッピングにて唯一取り扱いがありました。

74,680円って高けーな(汗)
これが日本のピン事情です。



まとめ

とにかく情報を得るのが難しいワールドミュージックの世界。
ピンはタイ語の情報が多く、何が書いてあるかチンプンカンプンです。
ちなみにピンは「พิณ」か「phin」、ピン・プラユックは「พิณประยุกต์」で検索すると、多くの情報を得られます。
「タイ ピン」で検索するとネクタイピンばかりヒットしますのでお気を付けください(笑)

ピン・プラユックについて日本語の情報はほぼないので、この記事を書いてみた次第です。
間違ったことを書いてしまっているかもしれません。
その場合、コメント欄よりご指摘いただければ修正します。

今回、モンティでいただいたのが「プラームックパッピットゥア(イカといんげんのレッドカレー炒め)」です。
メニューの記載でいう「とうがらし×1」でしたが、めちゃ辛かった(汗)
でも、やっぱりおいしい!

モンティに行ったことがない方は是非足を運んでみてください。
ピン・プラユックも堪能できます。

お店情報(食べログ):タイ屋台メシ モンティ 13

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