Adobe Premiere Rush CC を使ってスマホのみで動画編集をしてみた【レビュー・使い方・まとめ】

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写真派なので普段はあまり動画を撮らないわたしですが、先日投稿したビールの記事でどうしてもビールの泡のモコモコを表現したく、ダイソー三脚でスマホを固定し、撮影しました。

撮影した動画の編集と複数の動画の結合だけすればいいかなとか思っていたんですが、「タイトル入れたい」とか「テロップ入れたい」とか「BGM入れたい」とか考えだしたら止まらなくなってしまって(笑)

いつもApp Storeの「おすすめの新着App」をチェックしているわたしとしては、どうしても使いたくなったわけですよ。
Adobe Premiere Rush CCという新兵器を。

Adobeの製品は高くて手が出せず、Acrobat Readerしか入れてないわたしです(笑)
しかし、Adobe Premiere Rush CCは3回まで書き出し無料とのことだったので、使ってみました。

ということで、使ってみた感想や簡単な使い方などまとめてみたいと思います。

Adobe Premiere Rush CCとは

Adobeの動画編集ソフトといえば「Adobe Premiere Pro CC(以下Pro)」が有名ですが、そのエッセンスが使用されており、スマホやタブレットなどのスマートデバイスでも使用できるアプリが「Adobe Premiere Rush CC(以下Rush)」です。

本記事投稿時点でiOS版、Mac版、Windows版が存在し、Android版も現在開発中とのこと。
また、データはクラウド上に保存されるので、Windows上で編集していた動画を、外出先でスマホを使って編集を継続するなんてことも可能だそうです。

基本無料で使えます。
しかし、前述の通り、編集した動画の書き出しは3回までという制限があります。
また、クラウドストレージの容量も2GBまでとか、これは無料版というより体験版ですね(汗)

Rushを気に入ったなら「Premiere Rush単体プラン」に加入することで「書き出し無制限」「クラウドストレージ100GB」となります。
現状のところ、月額980円だそうです。

なお、Proのライセンスを持っていれば、Rushを追加購入することなく使用できます。

だったらProのライセンスが欲しい!Pro単体プラン:月額2,480円…

PhotoshopやDreamweaverも使ってみたい!コンプリートプラン:月額5,680円…

上位のプランになるほどおトクになるので、要するにそういうことです。
Rush単体だともったいないからもっといいプランに加入してね!(笑)

なお、コンプリートプランはamazonでも購入することが可能で、若干ですが安くなります。

いや、900円/月も安くなるのは若干とはいいませんか。

なんだかライセンスの話ばかりになってしまいました。

機能的なお話は次項より画面を見ながら解説していきます。



Adobe Premiere Rush CCの使い方

今回はスマホのみで本格的な動画編集を行うというのをテーマにしています。
パソコンは一切使わない!
ということにしたかったのですが、一部パソコンに頼りました。
後ほど説明します(汗)

99%スマホの操作です。
端末はiPhone6sを使用しています。

アプリの追加

App Storeよりアプリを追加します。

追加が完了したら、アプリを起動しましょう。

ロゴが表示され、その後、アカウント作成へと移ります。
アカウントはFacebookやGoogleアカウントと連携させることが可能です。
今回、わたしはGoogleアカウントと連携させました。

メールアドレスを入力し、次へボタンをタップします。

Googleアカウントのパスワードを入力し、次へボタンをタップします。

生年月日を選択し、完了ボタンタップで終わりです。

この後、チュートリアルが始まります。
Adobeが用意したサンプルメディアを使って、動画の作成方法を学ぶことができます。
まずはこのサンプルメディアで色々と操作してみてください。

動画の作成と基本操作

チュートリアルはどうでしたか?
いきなり高度なことをやらされて、わたしはチンプンカンプンでした(笑)

動画を作成するにはまずプロジェクトというものを追加します。
トップ画面(マイプロジェクト)のボタンのタップでプロジェクトを新規に作成できます。

次に動画を構成するデータを追加していきます。
オーディオとかもここで選べますが、まずは撮影した動画や写真を挿入していきましょう。
カメラロールやアルバムなど自iPhone内の保存場所が選択できます。
挿入したい動画や写真が保存されている場所を展開していきます。

保存されている動画・写真がこのような形で表示されます。

画像・動画をタップすると番号がつきます。
この順番で再生されますので、再生したい順番でタップしていきます。
選択が完了したら、このプロジェクトの名前を入力し、最後に作成ボタンをタップします。

プロジェクトが作成されました。
追加した動画や写真が並んでいます。

この画面で基本操作を説明します。

空きスペースと書いた部分を左右にスクロールすると時間軸を進めたり戻したりできます。
また、ピンチアウトすることで時間軸の幅を広げることができます。
細かな作業を行う際に広げたりします。

写真や動画などのパーツをタップすると選択できます。
選択されるとオレンジ色の四角で囲まれます。
選択した状態でツール群をタップすると、その効果が選択した写真や動画に反映されます。

先頭にあるのが写真です。
写真は動きませんが、作成する動画に静止画として挿入されます。
表示される時間は時間軸上の幅です。
選択された写真の端をつかみドラッグすることで表示される長さを調整できます。

写真や動画の位置を入れ替えたい場合には選択した写真や動画を持っていきたい場所までドラッグします。

このドラッグの操作がかなり繊細です。
大きくピンチアウトし時間軸を広げるなど、作業しやすい状態で行いましょう。



動画のカット

続いては動画のカットです。
まずはカットしたいところまで時間軸を進めます。
そしてハサミボタンをタップです。

そうすると、動画が真っ二つに分かれます。
前をカットしたいのなら前を選択、後ろをカットしたいのなら後ろを選択した上でごみ箱ボタンをタップすると不要な部分をカットできます(下の画像では前の部分をカット)。

トランジション(カット切り替え効果)の追加

トランジションとは画面が切り替わる際の効果のことをいいます。
暗転やホワイトアウトなどが一般的です。
シーンが変わる際にトランジションを追加すると、つながりがスムーズになります。

トランジションを追加したい画像や動画を選択し、トランジションボタンをタップします。

効果の種類を選択します。
Rushではクロスディゾルブ・暗転・ホワイトアウトがプリセットとして用意されています。
ここでは最初の写真にホワイトアウトを選択しました。
2秒程度写真が表示され、ホワイトアウトし、次の動画につながります。

編集をタップすると、ホワイトアウトが完了するまでの時間を調整することが可能です。
他のトランジションについても、効果のかかり方を微調整できます。

トランジションの設定が終わったら、もう一度トランジションボタンをタップすると、元の画面に戻ります。
再生ボタンを押して、効果を確認しましょう。

タイトル・テロップの挿入

動画冒頭のタイトルや途中のテロップなどを用意されたテンプレートから挿入することが可能です。

タイトル・テロップを挿入したい箇所まで時間軸を進め、タイトルボタンをタップします。

お好みのスタイルを挿入したい箇所にドラッグします。

タイトルが挿入されます。
現在、オレンジ色で選択されているのがタイトルが表示される長さです。
端を持ちドラッグすることでこの長さを変更できます。
また、タイトル自体を左右にドラッグすることで表示されるタイミングを調整することができます。
画像や動画の表示タイミングに合わせて調整していきましょう。

また、再生画面上のタイトルをタップすることで、テキストを編集できるようになります。

さらに編集タブをタップすることで、タイトルの色などを変更することが可能です。

このままだとタイトルの位置がおかしい!
あと、もう少し大きくしたい!

事項で説明しますので、タイトルボタンを押し、元の画面に戻りましょう。

変形

画像を大きくしたり回転したりできるのが変形というツールです。
実はこれ、タイトルにも使うことができます。

先ほど挿入したタイトルの選択し、変形ボタンをタップします。

水平位置・垂直位置のバーを左右にスライドし、位置を調整しましょう。

少し下にスクロールすると、スケールという項目があります。
ここで幅や高さを操作することで、タイトルの大きさを変更することが可能です。

今回はタイトルに関して操作を行いましたが、画像にも同様の操作を行うことが可能です。
上の例でいうと、写真の左右に隙間ができてしまっているので、スケールで拡大したりしました。

この操作が終わったら、変形ボタンをタップし、元の画面に戻りましょう。

オーディオの挿入

続いてオーディオの挿入です。
わたしが作った動画はおしゃべりもないので、BGMを入れることにしました(笑)

画面左下の青丸のボタンをタップし、さらにメディアボタンをタップします。

[オーディオ]-[Rush サウンドトラック]と展開していくと、Rushで用意されたいくつかのサウンドを挿入することができます。
再生マークで視聴できます。
気に入った曲があれば、右の□で選択し、追加ボタンのタップで挿入完了です。

ここで問題発生!
ちょうど良い長さの曲がない(汗)

サウンドを挿入してみて気づいたのですが、Rushではサウンドのカットはできるものの、フェードアウトなどの効果は施せないみたいなんです。

動画の長さに合わせ、音楽をフェードアウトして終わらせたいのですが、それができずプツっと切れる。
なんかこれじゃカッコ悪い!!!

ということで、音楽はBGMは自前で用意することにしました。
この「自前で用意」が唯一パソコンを使用したところ。
どうにかすればiPhoneだけでできたのかもしれませんが、使いたい音楽ファイルを合法的にiPhoneにダウンロードする方法が見当たらなかったので(汗)

このへん、やったことについては、この記事後半にお話しします。

話が脱線脱線しました。
オーディオを挿入すると、こんな感じで表示されます。

波形とか表示されちゃって、プロっぽくてカッコいいですね!
なお、サウンドを選択した状態でオーディオボタンをタップすることで、ボリュームやダッキング(しゃべっている音声を邪魔しないよう音量を自動調整させる)などいじることができます。



ロック・ミュート・非表示

追加した写真・動画やサウンドなどについて、操作をロックしたり、音を消したり、映像を非表示にしたりすることができます。

前述の通り、わたしの動画はおしゃべりなしです。
だから動画の音声は必要ないんです。
今回は動画の音声をミュート、あと編集内容が固まったので編集をロックしておこうと思います。

下の画像の赤枠のボタン(リストボタン?)をタップすると、左側に3つのボタンが表示されます。

動画と写真が挿入されたレイヤーのスピーカーのボタンをタップし、ミュート&編集ロックをかけます。

ちなみに非表示ボタンは動画から音声のみを取り出す際に使えます。

完成した動画の公開

ここまで説明したような編集を行い、こんな感じで編集を終えました。
写真と動画にタイトルやテロップ・BGMを乗せ、調子に乗ってテロップが出る際の効果音まで追加しました(笑)

この動画をYouTubeに投稿したいと思います。

YouTubeやSNSへ公開するには画面右上のアップロードボタンをタップします。

次に書き出しボタンをタップします。
※公開先の選択はこの後です。

書き出し完了後、公開先を選択します。
選択肢としてはYouTube、Facebook、Instagramです。
今回はYouTubeに投稿しますので、YouTubeボタンをタップします。

YouTubeのアカウントでログインし、公開ボタンをタップすることで、公開完了です。

こんな流れでRushから直接の投稿が可能なようですが、実はわたしはアップロードを中断しました。
ログインしたYouTubeアカウントに紐づいたチャンネルにアップロードされるようで、サブチャンネルが選択できなかったからです。

先ほどの書き出しの操作が完了した時点で、iPhone内のビデオに動画ができあがっています。
この動画をYouTubeアプリを使用して、YouTubeのサブチャンネルに投稿しました。

ということで、99%スマホのRushで作成し、YouTubeにて公開した動画がこちら。
※先日、ビール記事に埋め込んだものと同じです。

この記事のために新たにYouTubeチャンネル開設しました(笑)
せっかく作ったので、今後活用していきます。

クラウドへのデータアップロード(参考)

Rushのサウンドトラックにちょうど良い音楽がなかった件、以下の方法で対応しました。

まずは素材のダウンロード。
YouTubeオーディオライブラリには著作権フリーで使用できる音楽素材がたくさんあります。
ここで動画の長さに合ったかっこいい曲を探しました。
ついでに効果音も入手。

次にダウンロードした音楽ファイルをAdobeのクラウドにアップロードします。
まずはCreative Cloud Web メニューにアクセスし、Rushで登録したアカウントでログインします。

わたしはGoogleアカウントと連携させたのでGoogleボタンから進みます。

ログイン後、画面左のメニューのファイルをクリックします。

わたしはAdobeフォルダ内に新たにMyUploadというフォルダを作成しました。
作成したフォルダにダウンロードしたサウンドファイルをドラッグ&ドロップします。

これでスマホのRushから自前で用意したサウンドファイルが見えるようになります。

iPhoneのみで完結できる他の良い方法があるんだと思います。
見つけたらこの記事に追加しますね(汗)

まとめ

今回は「Rush使ってみたー」ということで、使い方や困った点などについてツラツラと書いてみました。
さすがAdobeという感じで操作感は抜群です。
動画編集の知識に乏しいわたしですが、タッチ操作でここまでの編集ができるとは思ってもいませんでした。

ただ、画面の小ささはやはりネックです。
タブレットならもう少し効率的に操作が行えるのかなと思いました。

もちろん操作感も含め、パソコンにはかないません。
でも、いまどきパソコン持っていないスマホ世代の方ばかりですよね。
そんな方には是非おすすめしたいRushです。

Rush単体のライセンス購入はちょっと割高です。
もし、パソコンを持っているのであれば、映像系全般を扱えるコンプリートプランがおすすめです。

※写真は24ヶ月版です。amazonのボタンを押すと他のラインナップも検索できます。

本記事掲載時点で5,206円/月で使えます。
Adobeもサブスクリプションになり、かなり手を出しやすくなりましたね。

パソコン用には優れた編集機能を有したソフトがたくさんあります。
Adobe製品以外でおすすめなのが、Movavi Video Editorです。

160種以上のフィルタ。100種類以上のトランジション。スローモーション・逆転・クロマキーなどプロも使用する特殊効果が使えるなど、本格的な動画編集が行えます。

何よりも価格が安い!買い切りで4,700円です。
Adobe Premiere Pro CCは月額1,680円ですから、これは相当おトクな価格だと思います。

Adobeというブランドにこだわらないのであれば、Movavi Video Editorで十分納得のいく動画編集が行えると思います。
Movavi Video Editorの詳細はこちらの製品サイトに詳しく書かれていますので、ご興味のある方はのぞいてみてください。WindowsとMacに対応。体験版もあります。

高速変換、即時アップロード、キャプチャーも簡単に取れてプロ並みの編集が出来るMovavi

まあ、とりあえずRushは3回無料で使えます。
スマホでの動画編集の可能性を見せてくれるおもしろい製品だと思いますので、体験する価値は大いにあると思います。

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