ちょっと遠くまで自転車で旅したい。
そう思ってロードバイクを探し始めたのは冬のことでした。
これまでクロモリロードにクロスバイクと乗り継いで、今回はグラベル欲にかられました。
自転車沼は深いですね(汗)
当初、FELTのBroamシリーズやTREKのCheckPointシリーズなどを探っていたのですが、どちらも勢いがないというか、層が薄いというか(汗)
色々と調べているうちに思ったんです。
最も層が厚いエンデュランスロードが一番コスパ良くね?
と…(笑)
エンデュランスロードはレース向けというよりは「快適な乗り心地」を目指し設計されたロードバイク。
グラベルロードは未舗装路を走行することを前提とした太い足を持っていますが、エンデュランスロードは舗装路を快適に走れる細めのタイヤが採用されています。
でも、エンデュランスに太めのタイヤを履かせればほぼグラベルでしょ?
この辺の種類の境目、正直良くわかりません(汗)
自分は何をしたいのか。自転車をどう乗りたいのか。
わたしの場合はこうです。
- レースは出ないかな…人と争うの嫌いだし(笑)
- ロングライドはしたいかな…夏に海沿いとか走ってみたい
- 街乗りもするかな…近所の国道は舗装路でも道が悪いよ
結論は見えてきました。
今、流行りの「DISKブレーキ」を搭載したアルミフレームのエンデュランスロードバイク。
TREK Domane ALRを狙っていたのですが、2019年モデルからALRは無いんですよね(汗)
ロードバイク迷子になりかけていたある日、素敵な出会いがありました。
え?キャリパー?
お詳しい方はそう思われたでしょう。
そして、何もかも方向性が違います(笑)
実物を見て、このパープル色をとても気に入ってしまったんですよね。
Emonda ALR5にはDISKブレーキのモデルもありますが、色が違うんです。
これはこれでカッコいいのですが、やはりパープルが…いい…かな
ちなみにWomen’sのDISKブレーキモデルはパープル色。
ただ、わたしの適正サイズは58なので、Women’sはどうあがいても乗れません。
あと、決定的だったのがワ〇ズの「BiO RACER Lite(バイオレーサーライト)※自身の身体の測定」を受けた際に言われたこの一言。
「適正サイズであればEmondaでもアップライトなポジションが取れるよう調整できます」
アップライトポジションに調整できるのなら軽いEmondaがいい。
DISKブレーキ?雨の日は乗らないからいらない。
気に入ったものがあるとそれを肯定する材料をどんどん集めていきます(笑)
というわけで、アウトレット価格にてご成約!
※今後購入を考えて方の購入意欲維持のため、価格は伏せておきます
2週間後…
紫色のエモい奴
本日 #ロードバイク 納車です♫
雨降られる前に帰らねば💦#TREK #Emonda pic.twitter.com/lqaQO2pcd7— hachiware (@rutan_cat) 2019年6月8日
浮かれてますね(笑)
今回は「こいつに乗ることになるとは思わなかった TREK Emonda ALR5(2019年モデル) Purple Flip」完成車のインプレッションとなります。
同モデルの購入を考えている方の参考になれば幸いです。
TREK Emonda ALR5 インプレッション
TREK Emonda ALRシリーズは2019年にフルモデルチェンジを果たし、大きく仕様が変わりました。
新型105の採用、各種ケーブルの内装化、ダイレクトマウントブレーキ、ワイドリム…などなど。
恐らく2020年モデルもさほど仕様は変わらないのではないかと予想しています。
仕様
TREK Emonda ALR5(2019年モデル)完成車の仕様はリンク先の通りです。
LINK Émonda ALR 5 – TREK
インプレッション
非カスタマイズ状態の「どノーマル」な完成車について、乗ってみた感想などまとめていきます。
独特なカラーリング
なんといっても特徴的なのはこのカラーでしょう。
見る角度や光の加減によって変化する色。
Purple Flip(パープルフリップ)というカラーなのですが、写真を撮るとこのように完全にブルーな時があります。
カメラも趣味なので、こういうカラーリングは撮影していておもしろいです。
ちなみに知人からはダイソンみたいと言われました。
たしかに色味が似ています(笑)
Emonda SL5の2020年モデルはグリーンを基調にしたマジョーラカラーを採用しています。
Émonda SL 5のEmerald Irisカラーは、グリーンを基調にした新しいマジョーラカラーです😍 pic.twitter.com/Os6lEK5qUc
— トレックジャパン (@TREKJapan) 2019年6月11日
2020年、TREKはこのマジョーラカラーで推していくのでしょうか。
一時期マットカラーが流行しましたが、これからは光沢を活かしたカラーが流行るんですかね。
オールマイティーなジオメトリー
同じTREKのDomaneと比較するとレーシーなフレーム形状ですが、サドルやハンドルの高さなどを調整することで、アップライトなポジションを取ることも可能。
ワ〇ズさんにはこのように調整していただきました。
細かな数値は置いといて「ハンドル位置リラックス設定」というのを「ON」です。
わかりやすいですね。
ハンドルへの距離が近く・高いポジショニングということです。
わたしが購入したのは58サイズと大きいので、細かなコントロールができるか心配でしたが、これまで乗ってきた自転車と同等以上の安定感があります。
どノーマルでちょっと恥ずかしかったのですが、納車したその日から荒サイで試乗する勇気も生まれたほどです。
いい天気ですね。
この後、雨になる予報でしたので、急いで帰りました。
Emondaは某掲示板などで車体の「ふらつき」が取り上げられていましたが、わたしも少々の「ふらつき」を感じました。
わたしはアップライトな楽なポジションを取れるようセッティングしていますが、前傾姿勢になればもっとこの「ふらつき」は強く感じることになるでしょう。
何かを変えれば治るのか。それとも慣れの問題なのか。
今後、探っていきたいと思います。
足回りは最悪
勘違いしないでください。「どノーマル」の感想です。
車体重量がカタログ値で8.8kg(56サイズ)とアルミロードとしては優秀な数値ですが、いかんせん足回りが重い(汗)
完成車に搭載されているホイールはBontrager Affinity Tubeless Readyでフロントが900g、リアが1120g、タイヤはBotrager R1で340g(前後で680g)…合計で2.7kg!
これにチューブやスプロケットなどの重さが加わり、足回りだけで車体全体の1/3程度の重さを占めることになります。
重くても転がり抵抗が少なければ快適に走れますが、そういうことも無さそう。
いわゆる鉄下駄です。
エントリーモデルのタイヤですから、転がらないのが当たり前。
トレーニングに最適です(汗)
しかし、この鉄下駄をごっそり交換したらと考えると…
ニヤニヤしてしまいます。
何かとお金がかかりますね。
新型105は優秀…のはずだった
Emonda ALR5のコンポーネントは新型105(R7000シリーズ)で統一されています。
従来のものと比較すると色々と優れているところがあるそうで、特にトリム操作など面倒なことをしなくともフロントディレイラーとチェーンの干渉が起こらないようセッティングできるという噂を耳にし、楽しみにしていました。
しかし…
納車日の帰宅中、荒サイで色々な変速パターンを試してみたところ、アウタートップにした際、フロントディレイラーの外側でチェーンが少し干渉していることに気づきました。
あの耳障りなカラカラ音です(汗)
たすき掛けならまだしも大外のまっ直ぐ。
こりゃ調整が必要だということで、帰宅してすぐにメンテの予約を入れました。
後日、ワ〇ズさんに見ていただき、とりあえずアウタートップの干渉はなんとなく解消されました。
ただ、やはりトリム操作が必要な場面があり、あの「トリム不要」の話は都市伝説なんだと自分に言い聞かせています。
なお、フロント・リア共にシフトチェンジは軽快です。
特にフロントのシフトチェンジは重たい印象を持っていましたが、こんなに軽く上がるんだと驚いたほどの感覚です。
まあ、今ではeTAPといったもっと素敵なものもあるんですが、比べだしたらキリがないですよね。
Blendrは信者向け
TREKの売りのひとつであるステムにサイコンやライトを立体的に搭載できる「Blendr」マウント。
「Blender」ではなく「Blendr」です。
ちなみにGoogleで「TREK Blendr」で検索すると「もしかして: trek blender」と表示されます。
頑張れ!TREK!
現行のクロスバイクやロードバイクには、このBlendr対応のステムが搭載されており、ハンドル周りをすっきりとまとめることが可能です。
仕様表ではちょっとわかりづらいのですが、Emonda ALR5の完成車には1つのベースと2種のマウントが付属しています。
- ステムの上部にマウントを搭載するためのベース(写真左)
- Bonrager Tripサイコン専用のマウント(写真中央)
- Bonrager Ionライト専用のマウント(写真右)
標準の装備でBonragerのサイコン(TripやRIDEtime)かライト(Ion)のいずれかをステム上部にマウントできるということです。
なお、Blendrのベースやマウントはトレックストアにて別途購入することが可能です。
Emonda ALR5に採用されているのはEleteステムなので、赤く囲んだデュオベースやモノベースとそれに対応したマウントを購入することで、Bonragerの各種アクセサリーやGarminのサイコンなどをステムの先端に取り付けられるようになります。
この別売のベースはGP規格(GoPro規格)という規格化された形状となっており、REC-MOUNTS(レックマウント)で製造しているGP規格変換アダプタを利用することにより、CATEYEなどTREK純正では対応していない製品もマウントすることが可能となります。
ちなみに完成車に付属されているベースはGP規格ではありません。
使えるのは付属の2種のマウントだけというなんとも汎用性のない付属品です。
Blendrは対応する製品の幅が狭すぎます。
ただ、GarminサイコンとBontragerライトを使うのであれば、シンプルにカッコよくマウントできます。
TREK好きな方、Bontrager好きな方にはBlendrはおすすめできます。
そうでない方がREC-MOUNTSなどを併用し「無理して使う」のはちょっとコスパが悪いかなと考えます。
DuoTrapは使ってみたい
現状、安いサイコンを持っていますが、センサー類が不格好で、どうもロードバイクに付ける気にはなれないんですよね(汗)
TREKのロードバイクは専用のセンサーをフレームに内装することが可能です。
BontragerのDuoTrap Sというセンサーです
通常、スピードは車輪の回転数を計測し、ケイデンスはクランクの回転数を計測します。
この2つの離れた地点の計測となるので、製品によってはセンサーが2つに分かれたりするのですが、DuoTrap Sは1つのセンサーをチェーンステーに埋め込むことで、内側でスピード、外側でケイデンスを計測できます。
どんな車種にも合うように作られた汎用品とは違い、TREKのバイクのために作られた専用のセンサー。
デザインに無駄がありません。
ANT+とBluetoothに対応しているので、主要なサイコンと接続することが可能。
もちろんスマホアプリ版のサイコンにも繋がります。
Blendrとは違い、汎用性が高いですね(笑)
たかがセンサーと考えると価格はお高めですが、サイコンセンサー付けている感が出ないのが良いですね。
いずれ購入したいと考えています。
こんな方におすすめ
自転車メーカーが作っているのはフレームです。
そのフレームにパーツメーカーが作ったパーツを組み上げ、完成車として販売しています。
Emonda ALR5のフレームはアルミフレームの中ではかなり優秀だと評価も高いようですが、その割には走ってくれない印象です。
そんな理由から、完成車としてのわたしの満足度はあまり高くありません。
フレームが良い。コンポも新型105で統一されておりパフォーマンスと拡張性が高い。
コアとなる部分がしっかりしているだけに、周囲のパーツを少しずつ変えてみたいという「改造欲」が高まります。
チューブを変えたり、タイヤを変えたり、ホイールを変えたり、ハンドルを変えたり、最終的にはコンポをアップグレードしたり…
車体の成長と共に自らのロードバイクに関する知識も深まり、より一層ロードバイクが楽しくなる。
ということで、Emonda ALR5は「乗るだけでなくメカニックな部分にも興味があるビギナーの方」におすすめしたいロードバイクです。
実はわたしのEmonda ALR5ですが、すでに色々といじっています。
劇的に走りが改善されましたので是非ご紹介したいのですが、自転車いじりが楽しすぎてその時間が取れません(笑)
ちょうど梅雨時ですので、天気の悪い日にでも少しずつご紹介していければと思います。
まとめ
ロードバイクの購入は出会いです。
お気に入りのモデルがいつでも購入できるわけではなく、どのメーカーも在庫は抱えず、発売から大体1年で売り切るそうです。
特に極端に大きい・小さいサイズの個体は絶対数が少なく、発売直後だからといってどの店舗でも購入できるわけではありません。
どうしても欲しいということであれば、買う側が動いて探し回ることになります。
後になって知ったのですが、FELTの完成車はイギリスの自転車通販サイト「Wiggle(ウィグル)」でかなり安く購入できるようです。
わたしがEmonda ALR5を購入した金額でカーボンモデルが買えてしまうとか、ちょっと後悔させてくれます(汗)
1世代前のモデルになりますが、スペックはこちらの方が上です。
コスパを求めるのであれば海外通販を使うのもひとつの方法です。
今、お探しのロードバイクがあるのなら、一度Wiggleのサイトを検索してみた方が良いと思います。
信じられない値段で売られていますから(日本の自転車屋さん儲けすぎ!)
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